お母さんの背中

今週のお題「お母さん、ありがとう」


母親は今57歳、物心ついた頃から私は母親の泣き顔しか見なかった気がします。
若くして結婚した母は、結婚一週間後にいきなり押し掛けてきた姑によって、それはそれは苦労しました。
私が思い出すかぎり、おばあちゃんはとても厳しい人でした。


よくある嫁いびり、嫁イジメですね。
今改めて母から聞くと、小説にできそうなくらい陰湿でした。
それに必死に耐えた母、イジメを見て見ぬふりをした父。
私は今でも父親が大嫌いな理由の一つがこれです。
父とおばあちゃんが一緒になって母を追い詰めていました。
小さいながら、間近でそれを見てきた私は、早くこの家を出たいと切に願っていたものです。


で、その鬼姑も介護が必要になって、母の苦労はまた増幅しました。
加えて父の仕事での苦労も重なり、母は激太り&激痩せをしてしまいました。
結局おばあちゃんは死ぬまで私達(私や母、兄)をなぜか嫌っていたようです。
自分の持っているすべての貴重品を、全く世話もしなかった会いにも来なかった自分の娘や外孫たちに、いつの間にか渡していましたから。
このババアめ!と今思い出しても腹が立ちますが・・・


せめてお世話になった嫁に何か残すという気持ちはないのでしょうか?
死ぬ間際まで、嫁は憎い存在だったのでしょうね。
ああいう人間にはなりたくないものです。
おかげで今も私はおばあちゃんの遺品を見ることはなく、思い出すのは夢のみとなりました。ケッ!
それでも法事やなにかには参加しますが・・・
20年近く一緒に暮らしたわけですし。


母は、結局熟年離婚しました。
もっと早くしても良かったと思いますが、私と兄が一人前になるまではと我慢していたのでしょう。
そんな苦労性の母も、今では誰に遠慮することもなく、悠々自適な一人暮らしを満喫しているようです。
私はそんな母の姿を見ると、改めて離婚して良かったなーと思います。


今も父と母と三人でご飯に行ったりします。
別に母は熟年離婚しただけで、父のことをむちゃくちゃ嫌になったわけではないみたいなので、会って話をすることに抵抗はないようです。
父は今まで全てを母任せにしていたので、今一人暮らしをしてようやく家族の有難みが実感できたようです。
しきりに私や母に会いたがります。
母は復縁は絶対にない!と言っていますし、私も無理には勧めません。


そんな人生ですが、母にはこれからもずっとずっと笑顔でいてほしいです。
今までの泣き顔のツケを、全て笑顔に変えて欲しい。
そして、第二の人生を今度は自分の好きなように歩んでほしいと思います。